日野台高校指導方針(指導哲学・指導理念)
○自分自身がベストを尽くすことが勝利であり、自分が成り得る最上のものになろうとして得られる満足感を目指す。勝利を目指し勝利以上のものを得る事が大切であると考える。
○真のコミュニケーションをめざし、社会性、相手を思いやる心、尊敬する心を育てる。
○本校の特徴である「規律ある自由」の意味を理解、実践し、公共心・倫理観を育てる。
バスケットボール部10ヶ条(コンセプト)
⑴バスケを楽しもう!(全員で盛り上げよう)
⑵日野台男バスこそ一番のチーム(自分のチーム)だ!
⑶一瞬、一瞬にベスト尽くせ!(今、ここに集中せよ!)
⑷一つ一つをやり切りしっかり積み上げていこう!!( こつこつやるだけだ!)
⑸常に前に進め(改善せよ!失敗に学べ)!
⑹コミュニケーションを大切にしよう!(よき仲間たれ!)
⑺創造力(インスピレーション)を発揮せよ!(状況判断と思考)
⑻心を整えて行動しよう!(挨拶から始めよう)
⑼素直な態度で前向きに練習に臨もう!(日野台スピリッツ!オープンマインド)
⑽勝負に挑戦する!(勝利を目指し、勝利以上のものを得る)
勝利のトレーニングポリシー
①Coordination
Reactionリアクション:反応する能力
- あるアクションに対してタイミングよく反応して体を動かす能力。即座に正しい判断を下して反応する能力。Drill 1~4
Differencingディファレンシング:力の強弱や変化をつける能力
- 対象までの距離や位置などを認識し、力の強弱や変化をつける能力。Drill 5~9
Couplingカップリング:複数の技術や動きを同時に行う能力
- 左右の手の異なる動きや、上半身と下半身など、複数の動きや技術を結合させて同時にしっかり行う能力。Drill 10~12
Adaptabilityアダプタビリティ:状況に適応する能力
- 状況が変わったことを認識し、動きや技術を適切なものへ変更して体を動かす能力。
Balanceバランス:体のバランスを保つ能力
- 体の姿勢や重心を安定させる能力。次の動きに移りやすい状態に体をコントロールしたり、常にその状態を保ち続ける能力。
Rhythmリズム:流れに沿う、変える、反して動く能力
- 一定のリズムを刻んで体を動かし、技術を発揮する能力。異なるリズムに変更しても同じように技術を発揮し、体を動かす。また、リズムをあえて崩したり、変える能力。
Orientationオリエンテーション:位置関係を把握する能力
- 自分がどこにいるか、周りのものや人がどういう位置関係にあるかを把握する能力。定位能力、空間認知能力とも呼ばれる。
②Fitness(Physical)
体幹トレーニング、スタビライゼーション、
③Skill
シュート、パス、ドリブル、コミュニケーション
④Tactics
Offeneceでは、パスワーク(カットプレー)とDDM(ドリブルドライブモーション)
Defenceでは、プレッシャーディフェンス(2-2-1 1-2-2 1-2-1-1,マッチアップゾーン)
日野台男子バスケットボール部
ジャンプ力向上
この記事でお伝えするジャンプ力をあげるメニューは2つだけだ。練習終わりや自主練の時にも、短い時間で取り組むことができる効果の高いトレーニングだ。その分、体にかかる負荷は軽くはないが、非常に重いものを持ち上げる運動ではなく、ありがちなひざや腰の怪我には配慮しているので安心して欲しい。
①「スクワット10回→30秒休憩→連続の両足ジャンプ15秒→1分休憩」×3セット
世界で最も垂直飛びの跳躍力があるのは、バスケットでもバレーでもなく、ウエイトリフティングの選手だという話もあるほど、スクワットで鍛えられる筋肉は重要だ。中学生や運動に慣れていない人の場合は怪我を避けるため、必ず重りを使わずに自重で取り組むこと。
高校生以上の選手は自重では負荷が足りないかもしれないので、その場合はバーベルなどの重りを使ってスクワットしよう。砂や水をペットボトルにいれたものや、米袋をリュックサックに入れることでも、スクワットの負荷は高まる。近くに施設がない人も、自宅で工夫してトレーニングができる。
コンクリートの上でやることだけは絶対にやめてほしい。ひざや腰への負担が半端ではないので、怪我をして将来的に後悔することになる。外でやるのならグラウンドや公園の柔らかい土を探すこと。
スクワットは、膝を曲げて上半身を倒すのではなく、上半身を立てたままお尻を下げる体勢で行うこと。上げたり下げたりの頂点で筋肉をロックせず、スムーズに運動を続ける。4秒間かけて下げ、1秒かけて爆発的に上げること。これを繰り返して50秒間の運動になる。
参考記事:競技能力を著しく高める、スクワットの正しいやり方と効果を完全解説
30秒の休憩のあとは、両足での連続ジャンプを15秒間、休みなく行なう。全力でジャンプし、着地してからすぐ短い助走をつけて再びジャンプしよう。神経がスムーズな動きを覚えるように意識して、しかし全力でやること。かかとで着地すると腰を痛めるので、足の先から着地すること。最高到達点で、リバウンドをとるように、ボールを掴む動きを入れるとなおいい。
身体的にハードな運動になるが、身体にジャンプの素早さを染み込ませる練習なので避けてはいけない。筋肉のジャンプへのスムーズな反応力は、高さと関連がある。このトレーニングを続けていくとフワリと軽い力で跳べるようになり、滞空時間も長くなってきたように感じるようになる。1分の休憩の後3セット繰り返したら、次のメニューに移行しよう。
②「台の上り降り10回→30秒休憩→連続の片足ジャンプ30秒→1分休憩」×3セット
ひざ丈ほどの台を見つけて、それをトレーニングに使おう。片足をかけたら、一気に伸び上がって逆の足をもも上げの要領で持ち上げる。台の上で一本足で立つ姿勢になる。逆の足を台に下ろしたら、そのまま床の上に戻る。逆の足で同じ事を繰り返し、左右が終われば1回をカウントする。
リズムよく、力強い動作で行おう。もも上げの振りを意識して、胸をよく張って伸び上がる。高校生以上なら、砂や水を詰めたペットボトルやダンベルを持って、負荷をかけて挑戦していい。足の前面ではなく、裏側の筋肉の収縮を意識しながら行なうこと。
30秒の休憩の後、連続での片足ジャンプを30秒間する。その場で片足ジャンプをするのではなく、レイアップシュートのように片足ずつの踏み込みの後に跳ぶステップを、両方の足で交互に繰り返す。若干のスペースが必要になる。
実際にボールを持っている時のように、レイアップシュートの動作で、手をしっかりと振り上げて全力で行なうこと。シュートシーンをイメージし、強く跳ぶことを意識すること。
1分休憩ののち、同じセットを3回繰り返して終了する。クールダウンとしてゆっくりランニングをし、ストレッチをして終わること。
これだけ? と思ったら負荷が足りない
この2つのメニューを見て、たったこれだけかと思う人がいるかもしれない。だがこれは文字で見るより相当にハードな練習だ。特に連続するジャンプトレーニングは、心肺機能に大きな負荷がかかり、速筋線維の持久力が試される点で容易ではない。
実際にやってみて欲しい。しっかりとした気持ちを持たなければ取り組むことができないとすぐに理解できることだろう。もしもメニューを終わったあとに疲労がそれほどないのだとしたら、全力で取り組んでいないか負荷がもっと必要かのどちらかだ。
あなたが高校生以上なのだとしたら、スクワットや台への上り降りのトレーニングの負荷を増やすことを検討してもいい。重すぎる負荷でやらないこと。重ければ重いほど効果的だという考え方は捨てる必要があるし、最大筋力の半分程度の重りでも、効果は十分に得られる。自分の身体と相談し、長く継続できる負荷を選ぶようしよう。
どのくらいの間隔でトレーニングするべきか
このトレーニングはどのくらいの周期で行うのが適切なのだろうか。
トレーニングの最適な周期は、個人個人の筋肉の成熟具合、疲労度、運動の強度に応じて決まる。年齢や身長が確定したとしても、完璧な答えを用意することはできない。こればかりは個人個人が自分の体調を把握・管理することを覚えて実践していくしかないことなのだ。
筋肉が一度トレーニングによって疲弊すると、回復するときに以前より少しだけ強くなろうとする。これを超回復という。筋トレによる成長には、この超回復を上手く利用する必要がある。
この回復はトレーニングによる疲弊時から48~72時間の間に起きるとされる。この期間に再びトレーニングをしても、弱った筋肉をさらに弱めてしまうだけだ。だから最低でも2日は回復期をとらなければならないし、なんなら3日以上とっても構わない。
引用記事:筋力と持久力を圧倒的につける、バスケ選手の筋トレ完全マニュアル
肝心なことはしっかりと運動し、十分な回復期間を取ることだ。毎日やることも、1週間に1度行うことも正解とはいえないが、3日に一度、4日に一度のペースなら好ましい場合もあるだろう。自分の疲労と相談しながら、あなたは自分なりのやり方を見つけなければならない。まずは特定のペースで試してみて、余裕なら間隔をつめて、疲労が激しいなら間隔をあけてみよう。
このトレーニングにおける諸注意
すでに述べたように、このトレーニングは真剣に行えばかなり負荷が強いものだ。そのため肉体の状況に従って、他のトレーニングに重点を置くことも検討しなくてはならない。
例えば年齢的に高めの選手だ。落ちたジャンプ力を戻すために、いきなりこのトレーニングに挑むのはオススメできない。ジャンプ力が衰えるにはそれなりの理由がある。年齢からくる運動不足だったり太ってしまったのならば、まずは軽く運動をして感覚を取り戻したり、やせるための努力をしたほうが、ジャンプ力の伸ばし方として理にかなっている。いきなりこの動きを試みるのは、かえってねんざなどの要らないケガの原因になってしまうだろう。
また、就学前の幼児や、ミニバスをやっている小学生などでも、まだ身体が出来上がっていない段階でこのトレーニングに挑むのは危険性のほうが大きい。バランス感覚を養ったり、下に述べたような食事と睡眠をしっかりととったほうが、ジャンプ力が伸びるにはよほど効果が望める。
どうしてもトレーニングをしたい場合は、自重を使ってかかとあげの動作を行うといい。背伸びをするときのつま先立ちはカーフレイズと呼ばれるトレーニングで、これを何度も繰り返せばふくらはぎの部分をいつどこでも簡単に鍛え上げることが可能になる。また、縄跳びも非常に効果的だ。
足首を固定したまま跳ぼうとしても、ほとんどジャンプできない。これはつま先からふくらはぎの部分の連動性がジャンプ力に大きく関係するからだ。だからこれらのトレーニングは、負荷も少なく確かに高さに貢献できるものなのだ。カーフレイズは歯磨きをしながらでも、縄跳びは遊び感覚でも、気軽に簡単に取り組めるのが嬉しい。
ジャンプ力が伸びない原因が長距離のランニングにあると思っているのなら、その認識は改めよう。確かに長距離走のトレーニングは瞬発力が落ちる原因の一つだといわれているが、よほど長い期間、長距離の走り込みばかりに重点をおいた練習をしない限りはまず問題はない。せっかく頑張ったジャンプ力が低下することを恐れる人がいるが、バスケットボールにおいてスタミナは欠かせないものだ。安心して走りこんで欲しい。
最大のコツは睡眠と栄養
真剣に耳を傾けて欲しいが、本当にジャンプ力を上げたいと欲しているのなら、夜10時前にはベッドに入るべきだ。そんなことはできないとあなたは言うかも知れないが、本当にできないのだろうか?
一流のアスリートたちが食事と睡眠に対してどれほど気を遣っているかを知って、そこから学ばないのだとしたら、いくらトレーニングを積んでも自分を成長させることなどできない。夜の10時は無理だとしても、夜更かしをせずに早めに寝る心がけをすることはできるだろう。
ジャンプ力アップは純粋に筋肉を成長させる試みだともいえる。筋肉を成長させる方法で一番肝心なのは、よく使い、よく食べることで充分な栄養を取り、よく回復させることなのだ。その点で、下記の2つの記事はあなたが取り組むべき行動について重要な手助けをしてくれるだろう。
参考記事:簡単ですぐわかる! スポーツ選手に必須な栄養と食べ物ガイド
参考記事:睡眠リストの完全版! あなたの眠りを改善して質を高める27の方法
食事による栄養補給があなたの筋力アップに必要な成分を補充し、成長ホルモンを分泌する睡眠がそのまま筋肉の回復期間となる。断言してもいいが、多くのバスケットボール選手がこの2つの効果を真剣に考えていないため、この2つに真剣に取り組むだけでライバルたちに確実な差をつけることができる。
これは心がけの問題であり、練習を頑張らずに上達するという魔法のような取り組みなのだ。騙されたと思っていいから、少しの期間だけでも真剣にやってみて欲しい。確かに効果を実感できる。
ルーズボールが勝敗を分ける
天性のジャンプ力をもった選手は確かにいる。だがそういった生まれつきの才能に恵まれていなければジャンプ力が絶対に伸びないということは決してないのだ。下半身の強化と跳び方のコツさえ知れば、ダンクシュートだって今日からでも目指すことができる。
高く跳べるということのメリットはたくさんある。得点力のアップやディフェンス力の強化も挙げられるが、最大のメリットはボールへのアプローチができ、ルーズボールに対しての支配力が高まる点だ。空中を飛んでいるボールは全てルーズボールだと考えれば、高く跳ぶことでミスを減らすことのできるシーンはたくさんある。
最大のメリットはリバウンドだろう。バスケットボールの勝敗を大きく左右する要素に強みがある選手を使いたくないコーチはいない。あなたが優れたシューターだとしても、ジャンプ力を強化するメリットは十分にあるのだ。ぜひこの知識をもとにして、効果的にジャンプ力を高めていって欲しい。と、